バイオセンシング AFE
光電式容積脈波 (PPG)、心電図 (ECG)、脳波計 (EEG)、インピーダンス心電計 (ICG) に適した各種統合型 AFE IC
TI のバイオセンシング アプリケーション向けアナログ フロント エンド (AFE) は、医療アプリケーション向けの厳格な規格を満たすと同時に、ウェアラブル機器にとって重要な高性能、低消費電力、小型フォーム ファクタという比類のない組み合わせを実現するための設計を採用しています。これらの AFE は、心拍モニタや SpO2 (パルスオキシメーター) のような PPG (光電式容積脈波) アプリケーション向けのスタンドアロン シグナル チェーンから、 PPG、ECG (心電計)、生体インピーダンスの各信号の同時収集に対応するシグナル チェーンまで、多岐にわたります。これらの AFE はいずれも、以下のことを意図した設計を採用しています。まず、小型フォーム ファクタのセンサを搭載したウェアラブル デバイスで、シグナル コンディショニングの課題解決を支援します。同時に、製品設計者が自らのニーズにとって最適なセンサと産業用の設計を作り出せるように、スケーラビリティと最大のフレキシビリティを確保します。TI はまた、メディカル モニタや診断用 ECG のような臨床 ECG / 呼吸アプリケーションに適した、マルチチャネル AFE の製品ラインアップも取り揃えています。
TI のバイオセンシング AFE の特長
ウェアラブル PPG
マルチセンサに対応するほか、適応性の高い PPG AFE を採用すると、開発中の設計を簡素化できます。TI の各種 AFE には、低消費電力、高 SNR (信号雑音比)、周囲光除去 (測定対象の光学的変化に対して周囲光が及ぼす影響を除去)、移動除去 (測定部位の移動による影響を除去) という特長があり、特に Sp02 向けの高精度監視を実現しやすくなります。
ウェアラブル ECG
商用電源からの干渉を除去するために、接触インピーダンスの大きい乾式電極と優れた CMRR (同相除去比) を活用し、ECG 信号収集機能を設計できます。ECG と PPG の同期測定を実施すると、PTT (パルス通過時間) をベースとした BP (血圧) 推定が可能です。
ウェアラブル生体インピーダンス (EDA と体組成)
高精度、低消費電力の EDA (皮膚電気活動:皮膚電位計) とマルチ周波数 BIA (生体インピーダンス分析) を使用した設計。生体 Z (インピーダンス) と接触 Z の推定や、接触電極の Z が大きく不調和である場合に補正を行う高精度 Z キャリブレーション方式などの特長があります。
メディカル・モニタ
TI の各種 ECG AFE は、低ノイズ、低消費電力であり、呼吸、内部のペース検出、PPG センシング内蔵の各オプションも利用可能です。これらを活用して、開発中の設計をカスタマイズすることができます。AFE は、フレキシブルなリード (電極や導線) 選択や、リードオフ (電極や導線を使用しない) 検出に対応できます。
技術リソース
アプリケーション概要
Optical Heart Rate Monitoring (OHRM) on Wearables
光学式心拍モニタ (OHRM) は、PPG (光電式容積脈波) の原理を使用して心拍数を判定します。
アプリケーション概要
Cuffless Blood Pressure Monitoring on Wearables
ウェアラブル機器のカフレス (腕帯を使用しない) 血圧監視機能は、PWV (パルス波速度) の概念に基づいています。PWV とは、心臓の活動に由来する、動脈全体にわたるパルス波の速度を意味します。
アプリケーション概要
Electrodermal Activity (EDA) for Wearable Devices
皮膚電気活動 (EDA) は、汗の分泌に応じて皮膚の電気的伝導率が変化することを指し、ストレス、感情、認知状態などの精神状態に関連しています。