この近赤外線(NIR)分光器リファレンス・デザインでは、テキサス・インスツルメンツの DLP テクノロジーと単素子 InGaAs 検出器の組み合わせによって高性能な測定が可能です。しかも、高価な InGaAs アレイ検出器や壊れやすい回転回折格子アーキテクチャとは異なり、低コストでポータブルなフォーム・ファクタを実現しています。NIR 分光器は、食品、農業、製薬、石油化学製品、プラスチックなどさまざまなアプリケーションで、有機系の液体や固体を解析するために一般的に使用されています。強力な Sitara 組込みプロセッサやアナログ・シグナル・チェーン部品と組み合わせれば、デベロッパーは、ハイエンドのラボ用分光器の実力を備えた機器を作業現場や製造ラインに提供できます。
特長
- 波長範囲 1350 ~ 2450nm のスペクトル透過率データを 1 秒足らずで取得でき、30,000:1 を超える信号対雑音比(SNR)を達成可能
- 単素子 InGaAs 検出器を採用した設計により、高いライト・スループットと、InGaAs アレイよりも低いコストを両立
- プログラマブル波長フィルタリングにより、一定の信号対雑音比を維持してのスキャン、波長と分解能のオンザフライ調整、ケモメトリックス・アルゴリズムを実現可能
- 最大 1824 個のデータ点を扱う高分解能スペクトル・アクイジションを実現
- オープンソース・アーキテクチャの BeagleBone Black に Linux オペレーティング・システムと内蔵 Web サーバーを搭載し、USB、イーサネット、WiFi、Bluetooth 経由の接続にフレキシブルに対応
- 回転回折格子や回転ミラーを含まず多様な条件に対応できる MEMS ベースの設計。ポータブル機器向け